普天間返還合意から20年…これまでとこれから
- 2016/4/13
- 特集記事
4月12日、日米両政府による普天間基地の返還合意から、20年となりました。当初、返還まで5〜7年を目指していましたが、未だに実現されていません。
そもそも普天間問題、どうしてこんなに長引いているのでしょうか?
普天間移設問題のはじまり
普天間基地は、沖縄に駐留している海兵隊の航空施設です。1995年、米兵による少女暴行事件が起こったことがきっかけで、米軍駐留に対する大規模な反対運動が起こりました。そこで、日米両政府は「沖縄に関する特別行動委員会(SACO)」を設置し、在沖米軍基地の整備や縮小、統合を検討し、1996年には、当時の橋本龍太郎首相と当時のビル・クリントン大統領との日米首脳会談で、代替施設が5~7年以内に完成して運用可能になれば、普天間基地は全面返還ということで合意になりました。
普天間代替施設、どうする?
政府と沖縄はさまざまな協議をし続けましたが、ネックとなったのが普天間代替施設です。普天間基地は、市街地中心部に基地があるため、事故の危険性から周辺住民は不安を感じています。それだけでなく、騒音も激しく、上にもあげた通り、米軍兵士の起こす事件など、問題も山積みです。このような理由から沖縄側は住民の意見を汲み取り、基地の固定化を嫌い、「15年の使用期限」を設けることで譲歩案を提示しました。しかし政府は、アメリカとの関係性を考慮します。アメリカ側からすれば、15年限定の基地では国際情勢の見通しが立てられないため、使用期限を設けることに否定的なのです。
しかし9.11以降、アメリカ側も米軍再編に向けて動き出し、沖縄の負担軽減の観点から普天間基地移設問題に着目することになりました。ところが2009年、当時の民主党代表の鳩山由紀夫氏が「基地の移設先は最低でも県外」と公約に掲げ、政権を獲得。2014年までに辺野古移設という方向性で固まりつつあった案は白紙になりました。
2012年、再び自民党が与党になると、結局、辺野古への移設という結論を出しました。新しく基地を造るのではなく、すでにあるものを拡張するという形を取るといいます。しかし、辺野古への移設に対しても反対意見が多くあります。例えば、排水や排油などの環境汚染や、サンゴやジュゴンなどの生態系への影響などが理由です。
普天間問題のこれから
このように、普天間問題は一筋縄でクリアできる問題ではなく、これからも議論は尽きることがないでしょう。しかし、日米両政府による普天間基地の返還合意から20年という時間が過ぎているのも事実です。一刻も早く、沖縄の人たちが安心して暮らせるようになることを願います。
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