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そもそも、統合型リゾート(IR)とは何?

安倍政権が経済活性化の起爆剤と期待する統合型リゾート(IR)事業。その担当副大臣だった秋元司衆議員議員(48)が収賄容疑で逮捕され、年末の永田町に衝撃が走っています。しかしながら、そもそもIRってどういうものかイメージがわかない人も多いのではないでしょうか。

統合型リゾート(IR)とは?

統合型リゾート(IR)とは、Integrated Resortの頭文字の略で、コンベンション施設、エンターテイメントショー、テーマパーク、商業施設(ショッピングモール)、高級レストラン、カジノのあるホテルが設置された複合的観光集客施設を示します。

IRという言葉は、2010年初頭にオープンしたシンガポールのマリーナベイサンズとリゾートワールドセントーサに対して用いられたのが始まりだと言われています。これらの施設が世界で最も収益性が高いカジノを競う存在になったこともあり、21世紀に入ってから日本でもラスベガスやマカオ、シンガポールのような集客施設を作り、国際的な観光拠点にしたいという動きが出てきました。

しかし、現行では日本においてカジノは違法とされているため、IRの推進にあたっては、カジノの法制度化が大前提とされてきました。2016年(平成28年)12月15日の衆議院本会議で「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(IR推進法)が自由民主党と日本維新の会の賛成多数で成立し、さらに具体的な整備・運営ルールや対策を定めた「特定複合観光施設区域整備法(IR実施法)」と「ギャンブル等依存症対策基本法」も成立し、カジノの法制度化への道が開かれました。

カジノに関しては、国内外からの観光客の誘致をもたらしカジノ税収入などが国家や地方自治体の税収増をもたらすというメリットが主張される一方で、ギャンブル依存症の増加、暴力団などの反社会的勢力の資金源となること、カジノ周辺地域の治安の悪化などが懸念されています。

候補地が決まるのは2022年頃、オープンは2025年頃

IRが実際にオープンできるようになるまでのスケジュールは以下のようになっています。まず来月2020年1月には、①.政府によるIR設置にあたっての最終的な基本方針の策定・公表、②.カジノ事業者の監督、カジノ事業免許の審査、カジノゲーム関連機器の監督など、実際のカジノ運営に関わる業務を統括するカジノ管理委員会の設置が行われる予定です。

IRが設置される自治体は全国で最大3か所となりますが、IR誘致に挑む自治体は2021年1月4日から7月30日の間に国に申請を行う必要があります。国は申請を行った自治体の中から2021年後半から2022年頃に正式にIR候補地として認定します。その後各自治体がIR開発に協力する事業者を決定し、自治体とIR事業者が協力し本格的にIR開発に着手、開業を目指すことになります。実際にIRがオープンするのは2025年頃になると言われています。

候補地として有力視されているのは大阪、横浜、長崎など

現在のところ、東京(お台場)、神奈川(横浜・山下ふ頭)、千葉(幕張新都心)、愛知(名古屋、常滑)、大阪(夢洲)、和歌山(マリーナシティ)、長崎(ハウステンボス)などが誘致に名乗りを上げており、候補地として最も有力とされているのは大阪、さらに横浜、長崎なども有力と認識されています。

「TheVote」担当記者

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