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ゆるキャラブームの背景にリストラ多発のシビアすぎる現実

最近、民主党のゆるキャラである「民主くん」政界引退=リストラになったことが話題になりましたが、この問題、実は民主くんだけの問題ではなかったことをご存知ですか?

空前のゆるキャラブームに全国的にゆるキャラが乱立!

ゆるきゃらグランプリ2015
(画像引用:ゆるキャラグランプリ公式ホームページ)
ゆるキャラブームにのっかり、まちおこしのためにゆるキャラを作成する自治体などが増え続けているといいます。ブームの火付け役となったのが、2011年から毎年行われているゆるキャラグランプリ。今年も、5月9日からエントリーがはじまり、7月22日に投票が開始され、11月5日、6日に愛媛にて決戦投票が行われ、グランプリが決定します。ちなみに、2011年の初代ゆるキャラグランプリは、最近話題のくまモンでした。

リストラが多発している?!

しかし、このゆるキャラ、当然ですが良い部分ばかりではありません。過去のグランプリのランキングを見てもわかるのですが、あなたはゆるキャラ、いったい何キャラクターわかりますか?
2016年のゆるキャラグランプリのエントリー数は1727キャラクター。かなりの数のゆるキャラがいるなと改めて認識させられます。
ゆるキャラは、ゆるキャラの知名度をあげることで、地域のことも知ってもらい、それによって経済効果をもたらす目的で作られていると思いますが、そもそも知名度のあがらないキャラクターもたくさんいるのです。そういった人気のないキャラクターにも当然ですが、作成費がかかっています。この1キャラクター作成にかかる費用は平均約60万円ほどと言われています。この作成費には、なんと助成金がでているのです!無名のキャラクターにも税金が…。デザイン、着ぐるみ製作、イベント出張費、着ぐるみアクターの人件費などなど、ゆるキャラ運営には実はとてもお金がかかってしまうのです。

大阪府での大規模リストラ…その数総勢91体?!

大阪府にはなんと92体ものゆるキャラが乱立していました。乱立してしまった理由として、「お役所仕事」をあげています。というのも、ゆるキャラブームからそれぞれの部署で縦にキャラクターを作っていき、横の連携が取れていなかったといいます。
大阪府は2014年の段階でゆるキャラ大量リストラに踏み切りその結果、最古参の「もずやん」1体に絞りました。
しかし、前にも述べた通り、リストラされたキャラクターたちにも制作費がかかっていることから、疑問の声もあがりました。その一方で、熊本県のくまモンも、それまで10以上いたキャラクターの中からくまモンに一本化され、その結果、成功をおさめているという事実もあり、今後浸透していくことが一番大事なのではないかと考えられます。

ぐんまちゃんはゆうまちゃんだった?!

ぐんまちゃん
(画像引用:ぐんまちゃんナビ!)
2014年のゆるキャラグランプリ1位に輝いたぐんまちゃんにも、世間に浸透させるためにいろいろな裏事情があるのをご存知でしょうか。なんと「ぐんまちゃん」実は最初は「ゆうまちゃん」という名前だったのです。
今のぐんまちゃんは二代目で、初代ぐんまちゃんはこちら。
初代ぐんまちゃん
こちらの初代ぐんまちゃんは漫画家の馬場のぼる氏によるデザイン。それに対し、ゆうまちゃん(二代目ぐんまちゃん)は、県庁の職員が描いたイラストをベースに制作されたために著作権フリー。そのため、著作権料のかからないゆうまちゃんのデザインで、名前はわかりやすく、「ぐんま」を入れたいという大人の事情から、「二代目ぐんまちゃん」を襲名することになったのです。
キャラクターを浸透させるためには、改名も厭わない。そんなゆるキャラの大人の事情。

ゆるキャラ辞められない理由

ゆるキャラのイベントは全国であります。またその人気と経済効果が侮れないというのも事実です。また、交流イベントなどでは、ゆるキャラのPRタイムが設けられているのに対し、ゆるキャラがいなければPRに割り振られる時間もゆるキャラがいる自治体に比べて短くなってしまうのです。しかし、ゆるキャラは前に述べた通り、補助金がでますが、その補助金がなくなれば運営が難しくなってしまう自治体もたくさんあります。それが理由で、リストラとなったゆるキャラもいます。
ゆるキャラだけに頼らない地域のPR術を工夫していかなければならない時がきたといえるでしょう。

平原友梨香

平原友梨香TheVote.jpコラムニスト

投稿者プロフィール

政治に関して勉強中の初心者のライター。政治や経済のちょっとした疑問などを、ゆる〜い記事でアップしていきます。

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