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子供の医療費無料化、健康保険の負担額3000億円増か

厚生労働省は2月25日、子どもの医療費の窓口での自己負担額を無料化することによる健康保険の負担が1700億〜3000億円増えるとの試算を明らかにしました。

現在、子どもの医療費に対する窓口での自己負担額は、小学校就学前が2割、小学生以上は大人と同じ3割です。これは国が決めていることなので全国共通ですが、地方自治体が独自に予算で助成していることにより、負担は軽減されています。これは、少子化対策や人口の流出に歯止めをかけるために、自治体が力を入れている政策の一つと言えるでしょう。北海道の南富良野町はなんと、町に大学がないにも関わらず、満22歳到達後最初の3月31日までの学生の医療費の全額助成を行っています。また、自治体によって助成額もかなり異なります。実際に、東京都23区では保護者の所得に関わらず中学生までは無料ですが、横浜市では1歳以上の子どもは保護者の所得が一定額を超えると助成を受けることができません。これは、横浜市が20歳未満の子どもの数が全国の自治体の中で最も多く、財源確保が難しいためだと言われています。

子どもの医療費無料化には、上記にあげたとおり、とてもお金がかかります。窓口負担を無料にすると患者が増え、患者が増えると医療費が増えます。医療費が増えると、その分自治体が負担することになります。だからといって、自治体に医療費を無料にしたことで補助金を多く支給することになると、予算を公平に配分できないということになります。そのため、国は医療費を無料化した自治体への補助金を減額しているという現実もあります。しかし、この国の動きは少子化対策をすすめる動きと矛盾することになります。また、少子化対策に加えて、貧困問題にも関わってくると言えるでしょう。事実、医療費の自己負担金を支払えないからという理由で親が子どもを病院に連れていかないというケースも多くあるといいます。

莫大なお金がかかることとはいえ、国の政策の矛盾には疑問を持ってしまいます。財源確保も含め、今後政策として検討していってもらいたいです。

平原友梨香

平原友梨香TheVote.jpコラムニスト

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政治に関して勉強中の初心者のライター。政治や経済のちょっとした疑問などを、ゆる〜い記事でアップしていきます。

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