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肉食市はどこだ?――全国で「肉」の購入量を比較する

全国津々浦々、どこへ行っても名物があり、美味しいものが食べられる…日本人にとって「食」「うまいもの」世界に誇るカルチャーの一つでもありますが、そんな日本の食卓の実態を赤裸々に教えてくれる統計があります。総務省公表の「家計調査」です。
家計調査は、全国の「都道府県庁所在地及び政令指定都市」の中からおよそ9,000世帯を対象として、家計の収入・支出,貯蓄・負債などを毎月調査していくものです。

今回は、この家計調査から、全国各地の「生肉」の購入量を比較します。(ソーセージなど、加工肉は含みません)

※グラフ画像クリックで拡大します。
家計調査

まず全体の傾向を見ると、西高東低の様子が見て取れます。
標題にある「肉食市」を決めるなら・・ダントツで福岡市です。

内訳で見ていきます。「牛肉」は、東日本だと山形牛や米沢牛でも有名な山形市の購入量が突出していますが、他の地域では東北地方で15%程度、関東地方で20%程度となっています。富山市・金沢市・福井市など北陸地方は肉の購入量が平均的に低いものの、その中で牛肉の割合は高く(20〜25%)なっています。能登牛・氷見牛・若狭牛といったブランド牛の功労でしょうか。また、名古屋市辺りを境に、牛肉の購入割合はどんどん増えていきます。西日本といえば飛騨牛・神戸牛・松阪牛・・などのブランド牛も目白押しですが、牛肉の購入量がどの地域でも一定の割合を占めているのも特徴的です。
「豚肉」の購入割合が突出しているのは、新潟市でした。豚肉の購入量に地域ごとの高低はあまりなく、平均して「肉全体の30〜40%」は豚肉である、と言えます。
最後に「鶏肉」です。東日本ではいずれも豚肉より少ない購入量となっております。西日本では豚肉と同じかそれ以上の購入量となっており、九州地方での割合の高さも目立ちます。

いかがでしょうか?日本全国どこでも美味しいものが食べられる、そんな当たり前のなかにも、ちょっとした違いが見つかると面白いですね。

宇田川 藍

宇田川 藍ジャッグジャパン株式会社

投稿者プロフィール

1989年生まれ。幼いころ体験したユビキタス技術に興味をもち、大学では空間情報学を専攻(青山学院大学総合文化政策学部)。地理情報システム(GIS)を用いたエリアマーケティングの手法やオープンデータの利活用を、大手企業から政治の分野にまで幅広く提案している。
アート、ハイテク、街歩きが好き。

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