参議院選挙は終盤に差し掛かったが、改憲に前向きまたは容認している自民党・公明党と日本維新の会による「改憲勢力」が改選議席の2/3を超えるかが焦点になっている。現在のところ、これに届くのは微妙な情勢だ。
下記は報道機関の参院選議席予想数を表にしたものである。産経新聞は基本的に自民党寄りの報道姿勢が目立つものの今回の調査結果は他社のそれと違いがなく、下記3社の結果を元にすると自民党は60議席前後、立憲民主党は20議席代前半が確保できそうである。公明・共産・維新・社民は改選議席数を維持できそうだが、国民民主党は改選議席数を下回ることが予想される。また、山本太郎氏が率いる政治団体「れいわ新選組」がどれだけ議席を獲得できるかも注目すべき点である。
報道機関の参院選各党議席予想数(産経新聞の赤字部分は中央値)
参議院選挙の趨勢を占う上で特に重要なのが、全国で32ある一人区(当選者が一人となる選挙区)の勝敗である。15日付の毎日新聞によると、自民党候補が優勢な選挙区は20、野党統一候補が優勢なのは7、接戦なのが5選挙区ということである。具体的には、野党候補は岩手、宮城、山形、新潟、長野、愛媛、沖縄の各選挙区で自民党候補に対して優位に戦いを進めており、青森、秋田、三重、滋賀、鹿児島の各選挙区で与野党候補が接戦の状態にあるとのことである。ただし、三重に関しては他社の報道では自民候補有利、滋賀に関しては野党候補有利と報道されているケースが多い。
仮に産経新聞の中央値を元に改憲勢力の議席数を計算すると自民党116、公明党27、日本維新の会13、それに非改選の改憲に前向きとみられる無所属議員3名を合計すると159議席になる。今回より参議院の定数が245名となるので2/3を獲得するには164議席が必要となり、5議席足りないことになる。
すると、安倍政権からすれば改憲を実現するには野党の力が必要になるのだが、これに立民・共産・社民が応じるはずもなく、今後焦点となるのが今回議席を減らすことが予想されている国民民主党である。選挙後にはまず、玉木代表の責任問題は浮上するのか、小沢一郎氏がどう動くのかが注目されよう。与党からは自民党が揺さぶりをかけてくるだろうし、野党に関しては所属議員の立憲民主党会派入りの動きが再び表面化し、執行部が対応を誤れば同党は草張り場になる可能性もある。
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