投票に行かない理由ってみんな同じ?――大阪市の「選挙に関する世論調査」が教えてくれる有権者の本音
- 2015/10/9
- 指標ウォッチ
ついに18歳以上であれば投票権を持つ時代になりました。
若者といえば「投票率が低い」「若者の政治離れ」などの論調で無関心批判の矢面に立たされることも多いと思いますが、(年代に関係なく、)選挙に行かなかった人は実際にどんな理由で投票を棄権したのでしょうか?
今回は9月18日に大阪市の選挙管理委員会が公表した「選挙に関する世論調査」の中の「3-1.投票参加の状況と要因 (7)棄権者の行動と考え方」を取り上げます。設問の対象は「2015年4月12日執行 大阪市議会議員選挙」になります。全体の投票率は48.64%でした。
質問5 ところで、あなたは、4月12日に行われた大阪市議会議員の選挙には、投票されましたか。(○印はひとつ)〔市議会議員選挙の投票状況〕
1.投票した 2.投票しなかった質問6 市議会議員の選挙に投票されなかったのは、どういうことからですか。いちばんおもなもの1つに○印をおつけください。(○印はひとつ)〔棄権の理由〕
1.用事があったから(忙しかったから)
2.病気だったから
3.面倒だったから
4.今回の市議会議員の選挙には関心がないから
5.もともと選挙というものに関心がないから
6.候補者の政策や人物などがよくわからないから
7.支持する候補者がいなかったから
8.支持する政党の候補者がいなかったから
9.支持する政党がないから
10.一人ぐらい投票してもしなくても、結果は同じだから
11.選挙によっては、政治がよくならないと思うから
12.その他(具体的に: )
回答をグラフにしました。こちらを見ると「用事があったから(1)※」→「風邪をひいたから(2)」といったありがちな理由が上位を占めていますが、ぜひ注目して頂きたいのはその下位にあるもの。すなわち「市議会に関心がない(4)」「選挙に関心がない(5)」といったノンポリ系理由と同じくらい、「候補者のことがよくわかないせい(6)」「共感する候補者がいないせい(7)」といった理由が挙げられている点です。「自分の一票じゃ世界は何も代わりやしないさ(10)」といったさとり系棄権者の割合が少ないのも意外ではありませんか?
選挙の結果(から始まる政治)が自分らの生活に大なり小なり関わりがあることを理解しつつも、自分でアクセスできる情報の少なさを感じている。
“誰が「何してるのか(議会での活動)」「何してくれたのか(実績)」「何したいのか(公約)」わかんない!”
これもひとつのサイレントマジョリティ、有権者の本音ではないでしょうか?ましてやこの声は投票箱の中に投げ込まれず、誰にも届けられないのです。
ガラス張りの部屋を作ったり、収支報告書を公開したりと、「透明性」という言葉がひとつの政策・公約カードとして使われることもありますが、果たして、そういった「透明性」を有権者は求めているのでしょうか?
「(自分たちの活動を)見せる」だけではなく、「(生活者に寄り添って)伝える」ことこそ、市民の代表として地方自治の舵をにぎる人々に求められているとても大事な要素かもしれません。
※選挙の日に大事なデートの予定が入ったら・・期日前投票をお忘れなく!
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