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トランプ大統領の中東和平案、パレスチナは猛反発

アメリカのトランプ大統領は28日、イスラエルとパレスチナの「二国家共存」を掲げる中東和平案を発表した。

イスラエルとパレスチナの双方が首都と主張する聖地エルサレムの帰属問題については、イスラエル主権下にある「不可分の首都」と位置付けたものの、パレスチナ国家の首都はイスラエルが東エルサレムに建設した分離壁の外側にあるアラビア人居住地区に置くことが出来るとした。

1948年のイスラエル建国でパレスチナの居住地を追われたパレスチナ難民がイスラエル領内の故郷に帰還する権利については認めていない。

ヨルダン川西岸の占領地にイスラエルが国際法に違反して建設したユダヤ人入植地、ヨルダン国境沿いのヨルダン渓谷と呼ばれる地域に関しては、イスラエルへの併合を認めている。

パレスチナは治安機関を持つ以外には完全に非武装化し、ガザ地区を実効支配するハマスなどの武装勢力は武装解除することを求めている。

これらを含む和平案の全ての内容をパレスチナが承認することを条件として、アメリカとイスラエルの承認の経て、パレスチナは国家の樹立を認められるとした。また、和平案発表に同席したイスラエルのネタニヤフ首相は、和平交渉が行われている間4年間は、イスラエルは新たな入植活動を凍結することを認めた。

トランプ大統領の和平案の内容はイスラエル側の要求をほぼ全面的に認めるものであり、パレスチナ自治政府、イラン、トルコなどは猛反発し、国連も今回の中東和平案を認めない姿勢を示した。ロシアは「関係当事者の反応を見る必要がある」、EUは「検討・評価する」として慎重な姿勢を示した。一方で、サウジアラビアはトランプ大統領に「謝意」を示し、イスラエルとパレスチナ双方に協議を開始することを求めるなど一定の評価を与えた。

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