4月7日に投開票が行われた統一地方選挙前半戦では、道府県知事長選、政令市長選、道府県議選、および政令市議選の投開票が行われた。最も注目された大阪のダブル首長選(府知事選及び市長選)では大阪維新の会の松井一郎知事と吉村洋文市長がそれって当選し、府議会議員選挙(定数88議席)は維新が過半数を確保、市議会議員選挙(同83議席)では過半数には達しなかったが40議席を獲得した。このことから停滞していた大阪都構想が再び実現に向けて前進する可能性が高くなった。
統一地方選前半戦を全体的に見れば、自民党は堅調な動きを見せ、野党第一党の立憲民主党も改選前の3割増と順調に議席を増やしたが、国民民主党は改選前の4割減、共産党は微減した。結果は事前に予想された通りと言えるが、今回唯一与野党一騎打ちとなった北海道知事選挙では野党統一候補の石川知裕元衆議院議員が大敗し野党側の弱さが露呈した。ただし自民党も上記大阪のダブル選挙の敗北のほか、保守分裂となった福岡県知事選では麻生副総理兼財務大臣の押す新人候補が敗北し、二階幹事長の地元である和歌山県御坊市では元秘書の現職県議が共産党の新人に敗れるなど、盤石ではないことが浮き彫りになった。
4月1日に新元号の令和が菅官房長官により発表され新天皇即位に向けてお祝いムードが高まりつつある中、安倍政権の支持率も上昇傾向にある。塚田善国交副大臣、桜田前五輪担当大臣と失言での辞任が相次いでいるものの、野党(特に立憲民主党と国民民主党の間)がバラバラであることから、このことが直ちに安倍内閣及び自民党の支持率低下に結びつくとは考えにくい。
4月26日から10連休に入るが、ゴールデンウィークが明けると参議院選挙に向けての動きがいろいろ出てくるだろう。野党に関しては、自由党の小沢一郎代表は国民民主党との合併協議は4月末までと明言しているが、自由党の共同代表だった山本太郎氏が先日同党を離党したことを考えても、両党の合併が上手くいくとは思えない。立憲民主党が原発政策の違いが大きい国民民主党との連携を深めるとは到底思えず、統一地方選挙前半の結果を考えれば国民民主党は参議院選挙に向けて党の溶解がさらに進みそうな印象を受ける。安倍自民党からすれば野党がこのような状況にあることは非常に望ましいわけであり、安倍首相が自身の権力基盤を盤石なものにするために衆参同日選挙に打って出ることは十分考えられるだろう。
ヘッドライン
-
2020/4/13
トランプ大統領の支持率が低下
-
2020/4/6
政党支持率の動き(3月)
-
2020/4/6
内閣支持率の動き(3月)
-
2020/3/26
トランプ大統領の支持率が上昇
-
2020/3/18
バイデン氏指名獲得の流れ固まる、サンダース氏の巻き返しは困難
-
2020/3/11
バイデン氏、ミシガンなど3州で勝利。米民主候補選び
-
2020/3/6
政党支持率の動き(2月)