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おおさか維新の会の略称は「維新」、参院選では案分票扱いに

おおさか維新の会は、衆議院議員選挙ならびに参議院議員選挙での略称を「維新」とする旨の届出を総務省に行った。届出は受理された。

維新の党の分裂騒動における火種がまた一つ増えた。おおさか維新の会が31日結党され、2日に総務省に政党設立届を提出し受理された。その後、おおさか維新の会は、衆議院議員選挙や参議院議員選挙の比例代表での略称について「維新」とする旨の届出も行ったことが分かった。「維新」の略称は、すでに維新の党が略称として利用しているものであり、重複することになる。

公職選挙法第86条の6では、「当該名称及び略称は、その代表者若しくはいずれかの選挙区において衆議院名簿登載者としようとする者の氏名が表示され、又はそれらの者の氏名が類推されるような名称及び略称であつてはならない。」とされているものの、他の政党との重複を認めないとする条文はない。また、政治資金規正法第6条の3では、「第一項の規定による届出をする場合には、当該届出に係る政治団体の名称は、第七条の二第一項の規定により公表された政党又は政治資金団体の名称及びこれらに類似する名称以外の名称でなければならない。」とされているものの、正式名称に対して適用されるものであり、略称には適用されない。

この結果、仮にこのままの状態で国政選挙となった場合には、略称を「維新」とする政党が「維新の党」と「おおさか維新の会」の二つあることになり、「維新」と書かれた票は、それぞれ固有の得票総数に応じて最後に案分される扱いとなる見通しだ。

過去には、田中康夫元衆議院議員が代表を務めた「新党日本」(略称:「日本」)が、後から結成された「たちあがれ日本」(略称:「日本」)と略称が重複するケースがあったものの、直後に行われた参議院議員選挙で新党日本は候補者を擁立しなかったために、選挙における略称の重複が避けられたことがある。今回はそれぞれが国会に議席を有する政党であり、結党の生い立ちも「日本」とは大きく異なることから、仮にこのままの状態で来年の参院選となると、大量の「維新」票が最後に案分扱いとなることは必至だ。

「TheVote」担当記者

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