[Q&A]機関紙を使って選挙運動できる?
- 2016/6/6
- 公選法Q&A
皆さん、なにかしらの政党の機関紙を読むことはありますか?機関紙と言えば、しんぶん赤旗や公明新聞、広報自由民主あたりが有名ですね。購読されている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
今回のテーマは、「機関紙を使った選挙運動は可能か」です。
公職選挙法では、報道や評論の自由について定められています。公職選挙法における「報道」というのは、選挙に関する客観的事実の報告であり、「評論」とは政党そのほかの団体、候補者、政策、意見、主張、選挙運動などに関する言動を対象として論議、批判することを指します。
つまり、記者が政党や候補者の主張や政策に関して、その賛否や意見を述べたり批判したりすることは「評論」として自由に行ってよいとされているのです。
では、過去の事例を次に挙げたいと思います。
某政党の中央機関では選挙に関するアピール文言を「我々の一票を○○党へ」に決めました。これをこの政党の機関紙に記載しました。この行為に問題があるかどうかですが、答えとしては、OKです。事実の報道として行うものである限り差支えないのです。
選挙に関する報道や評論は、先に挙げた通りかなり自由です。しかしながら 、報道や評論に当たらないとされた事例もあります。
ある県の労組が機関紙の臨時大会特集号として、市長選挙に際し「市長には××候補を」と書き、さらにその機関紙が××候補を推薦候補者として決定した上で「××候補必勝」を謳う記事を記載し、候補者本人の写真を載せたことがありました。これは、報道でも評論でもないということで公職選挙法違反となっています。
あくまで、報道ないしは評論に基づいたものでないといけないということですね。
また、選挙の公示前に選挙に関する報道評論を掲載した政党機関紙の号外版を街頭で配ったり、通常機関紙を取っていない家庭の郵便受けにポスティングする行為については、従来からそのようにしている場合は可能とされています。この点については、6か月前から継続して配布していたかどうか、配布方法はどのような形態だったかなどの細かい基準がありますので、十分留意してください。もっとも、これらを理解していれば、選挙の半年以上前から機関紙を発行することで、選挙期間中も機関紙を発行することで、選挙戦を優位に進めることができるという戦略も可能です。
表現の自由とはいえ、一定のルールがあってこそですね。
ヘッドライン
-
2020/4/13
トランプ大統領の支持率が低下
-
2020/4/6
政党支持率の動き(3月)
-
2020/4/6
内閣支持率の動き(3月)
-
2020/3/26
トランプ大統領の支持率が上昇
-
2020/3/18
バイデン氏指名獲得の流れ固まる、サンダース氏の巻き返しは困難
-
2020/3/11
バイデン氏、ミシガンなど3州で勝利。米民主候補選び
-
2020/3/6
政党支持率の動き(2月)