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WHOが新型肺炎で緊急事態を宣言。渡航・貿易制限は勧告せず

世界保健機関(WHO)は30日、中国を中心に拡大している新型コロナウイルス感染による肺炎について緊急委員会を開き「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たると宣言した。

中国での感染者の急増に加え、日本や米国、ドイツなどでも人から人への感染が発生していることを重く見て、これまで見送っていた宣言に踏み切った。

テドロス事務局長は30日、ジュネーブで記者会見し、WHOが確認した中国外での感染例は98件とまだ限定的なものの「これ以上の感染拡大阻止のため一致して行動すべき時だ」と表明した。一方で「不必要に人やモノの移動を制限する理由はない」として、感染地への渡航や貿易を制限する勧告は行わないと強調した。

今回の勧告では、こうした措置を加盟国が取る場合「リスクと費用対効果の分析」を行った上で判断すべきだと促す内容にとどめた。事実上各国の裁量に任せている。このほか感染源特定に向けた研究での国際協力や、低所得国への支援などを求めた。緊急事態が宣言されると、加盟各国は情報共有の義務を負うが、勧告に拘束力はない。

また、テドロス氏は、中国は感染封じ込めに「並外れた措置を取った」などと高く評価した。中国に対しては、国民への情報公開や国際社会との情報共有、WHOの専門家チームと協力した調査などの継続を勧告した。

宣言に踏み切った理由としては「医療制度の弱い国に広がったらどうなるか、この危険性を最も懸念している」とテドロス氏は指摘した。中国と経済的な結び付きを持たない国は世界にほとんどなくなった。感染者が確認された国が日々増える事態に一定の危機意識を示した。

WHOによる緊急事態宣言は、現在の制度が整備された2005年以来で6件目となった。過去には、09年の新型インフルエンザや、昨年のエボラ出血熱などで宣言が出されている。

ニュースソース:時事通信など

「TheVote」担当記者

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