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中東に自衛隊派遣、閣議決定。260人超

政府は27日の閣議で中東を航行する船舶の安全確保をめざし自衛隊を周辺海域に派遣することを決めた。防衛省設置法に基づく「調査・研究」目的で、海上自衛隊の護衛艦は2020年2月から、哨戒機は1月から活動する。部隊規模は260人超になる。15年に成立した安全保障関連法で対処の幅が広がった後、初の本格的な部隊派遣となる。閣議決定に先立ち、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)の9大臣会合を開き、了承した。防衛省での幹部会議を経て、河野太郎防衛相が準備指示を出す。

活動範囲はオマーン湾、アラビア海北部、バベルマンデブ海峡東側のアデン湾の3海域の公海とした。安全を考慮しタンカーの攻撃が相次いだホルムズ海峡は対象から外した。ヘリコプターを搭載できる護衛艦と、哨戒機を派遣して情報収集にあたる。護衛艦は新たに日本から1隻派遣する。2月上旬に日本を出発する。哨戒機はソマリア沖アデン湾で海賊対処法に基づく任務にあたっている「P3C」2機を活用する。海賊対処と情報収集を兼務する。

政府は20年度予算案で燃料代などの関連費用を約47億円計上する。任務にあたる自衛隊員には特別手当ても支給する。防衛省設置法4条に基づく調査・研究目的の派遣での武器使用は認められない。海域の治安情報を日本で集約し、船舶運営会社などに伝える仕組みを想定する。日本関係船舶が襲撃された場合は自衛隊法の海上警備行動を発令して保護にあたる。

閣議決定を要する海上警備行動の発令を巡っては、不測の事態にいかに迅速に対応するかが課題だった。安保法の閣議決定の際、緊急時は電話閣議などで海上警備行動を発令できるようにした。柔軟に運用できる環境を整えていたため、今回の調査・研究での派遣につながったとみられる。

防衛省設置法に基づく調査・研究目的の派遣は防衛相の命令で実施でき、法的には与党の了承や閣議決定は必要ない。ただ政府は世論の受け止めに配慮し、与党の事前審査と閣議決定の手続きを取った。自民、公明両党はそれぞれの党内会議で派遣を了承している。活動期間を1年と定め、延長する場合は改めて閣議決定や国会報告をするよう義務づけた。シビリアン・コントロール(文民統制)の徹底を求める公明党に配慮した。公明党は派遣自体に反対ではないが、自衛隊の活動に一定の歯止めをかけるため、閣議決定や国会報告を求めてきた。

自衛隊の活動は来年1月にも本格化する米トランプ政権主導の有志連合「番人(センチネル)作戦」に歩調を合わせる狙いがある。米国の中東での活動を警戒するイランなどに配慮し、有志連合への参加は見送り、独自派遣の形をとった。米国とは情報交換などで連携する。20日には安倍晋三首相が来日したイランのロウハニ大統領に自衛隊を独自に派遣することを説明した。

一方、自衛隊の中東派遣について立憲民主党の枝野幸男代表は、26日の記者会見で「自衛隊の皆さんの安全確保の観点からも非常にリスクがあるし、それを超えるだけの調査研究の必要性は認められない」と述べた。「厳しく国会でただしていきたい」と述べ、来年の通常国会で政府を追及する方針も示した。枝野氏は「目的の正当性の根拠が理解できない。我が国の安全保障に大きな影響を与えるような変化が生じているわけではない」とも指摘した。

ニュースソース:日本経済新聞など

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