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ノンポリという名の中道右派が選挙を動かす

小池都知事の誕生から、早くも1ヶ月が経ちました。首長就任時というのは人気度が高く、支持率も高いことが一般的ですが、小池都政の幕開けも同様のようです。JNNの調査によれば、都政運営への評価は「評価する」が全国で62%、東京都に限れば71%だったとされています。与野党の垣根を越えた戦いの後の滑り出しは上々と言えるでしょう。

次の大きな選挙
夏の参議院通常選挙が終わり、東京都知事選挙が終わりました。次の大きな選挙と言えば、東京都議会議員選挙(来年夏)とも言えるでしょうが、注目を浴びているのは衆議院補選です。毎年4月と10月に予定されている衆院補選では、小池都知事の衆議院議員辞職に伴う東京10区と、故鳩山邦夫氏の死去に伴う福岡6区の2選挙区で予定されています。

東京10区では、すでに民進党が新人の鈴木庸介氏、共産党が新人の岸良信氏の擁立をそれぞれ決めている。自民党は現時点で決定しておらず、公募による募集を行う方針とされている。既に報道の通り、小池都知事の勝利を文字通り相方のように見守った若狭衆院議員(比例・東京)の鞍替えを認める動きが石破氏などにみえるものの、東京都連の猛反発も予想され、場合によっては党本部と東京都連との溝が更に深まる事態になる可能性もある。都連が独自候補を出すことは考えにくいものの、9月には都議会の開幕や民進党代表選などが予定されており、これらの結果によっては、出馬表に変化が出るかも知れない。

福岡6区も、自民党は蔵内勇夫県連会長の長男、蔵内謙氏(35)と、鳩山氏の次男で同県大川市長の二郎氏(37)との間で公認争いがあった。いったん公認申請は蔵内謙氏に有利とされているものの、予断を許さない状況だ。なお、福岡6区では、ほかに民進党公認の新井富美子氏(49)、共産党公認の小林解子氏(36)の2人の新人も立候補を予定している。

バンドワゴン効果に透けて見える投票行動
いずれの選挙区でも透けて見えるのは「保守分裂」の可能性だ。これまでは「最大与党自民党」の公認の有無が、選挙戦における最も大きなキーファクターであった。それは自民党党員を味方につけるだけでなく「最大与党の公認候補」としてのイメージが、無党派層に与える影響が大きかったからだ。特に国政選挙や首長選挙など、バンドワゴン効果が見込める選挙であればあるほど、「勝ち馬」に入れたい、「正しい候補に入れたい」という義務感から、最終的には「最大与党の公認候補」に票が集まるのは当然のことだった。

しかし、小池都知事の圧勝で状況は変わった。小池都知事は「自民党籍を持った自民党員」であることは疑いのない事実ではあったものの、自民党東京都連を批判して勝利した。自民党ではないものの、自民党の分子であることに疑いがないことがわかると、有権者は耳を傾ける。そこに大義名分があれば「自民党シール」がついていなくても、投票行動に繋がるということを示したのだ。(むしろこの逆が郵政民営化の際の「民営化反対組」だろう。党公認は降りず「自民党シール」はもらえなかったが、保守には変わりなかった。しかし大義名分が弱すぎたのだ。)

「保守系」クラスタであるノンポリ無党派層の動き
ここのところの流行に、「与党対野党」の構図から「保守対革新」の構図への移行が挙げられる。野党統一候補が流行した今年前半は、確かに「与党対野党」の構図に目が離せなかった。この流れは昨年の安保法案から来た流れだろう。与党側はこれに対し、「野党統一という名の革新の人達」というレッテルを貼りまくった。その結果が4月の北海道5区補選だろう。「与党対野党」という構図に見えて、実はそうではなくなりつつあった。そして都知事選。仮に小池候補が出馬していなかったら、「与党対野党」の構図だったと言えなくもない。しかし、与党が二分したことで「自民党シール」が意味をなさなくなってしまった。この中で大事だったのは、小池候補が「保守」であることは前面に出したものの、自民党本部の批判はしなかったことだ。あくまで「与党対野党の構図」を捨て、「ノンポリ」に訴える選挙戦の中においても「自民党シール」ではなく「保守」の印象こそが必要だったことは言うまでもないだろう。二項対立の軸の反対側にいるのは「革新」であって、「危険分子」だと言い切れば、ノンポリはアレルギー反応を出すという目論見は、ものの見事にあたっただろう。

この流れがわかっているから、民進党の代表選で3代表候補はそれぞれ「保守だ」と明言した。明言した以上、日本共産党との選挙協力には限界があるだろう。レッテルを貼られて戦うのはまっぴらごめんだと。しかしながら、レッテルを貼られないようになったところで、今の民進党単体で「与党対野党」の二項対立に構図を戻すだけの力があるかというと、そうでもない。従って、10月の衆院補選は結果的に自民党候補ないしは自民党系・「保守」系による戦いに終始すると読んでいる。更に言えば、この構図はそうそうすぐに変化するものではないだろう。派閥政治が終わりつつある今、自民党員という枠の中ではおさまらない「保守系」クラスタであるノンポリ無党派層が、「自民党っぽい」「自民系」「中道右派」という言葉をキーワードに投票行動を決定する動きは、今年から来年にかけて続くとみている。

大濱﨑 卓真

大濱﨑 卓真ジャッグジャパン株式会社 代表取締役社長

投稿者プロフィール

1988年生まれ、三鷹育ち。青山学院高等部卒業、青山学院大学中退。国会議員秘書、システム開発会社でのサラリーマンを経て、2010年独立。東日本大震災の際には、帰宅困難者向けに避難所を地図にした Google Maps「東京都内避難場所」を震災発生直後にリリースし話題に。現在は、選挙コンサルタント、自由報道協会記者という立場のほか、教育系会社取締役など、複数の法人役員を兼務している。

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